梅干しの話し
1月も半ばになりました。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
私は参加できなかったのですが、町内各地では先週末にとんど祭りが行われたようです。雪のない異例のとんど…「雪がないのは変じゃの~」という声と「にぎやかだったよぉ」という声を何人かから聞きました。これって異常なこと…??
ともあれ、今年1年、平和で安全で安心した暮らしを送れますように!
さてさて、今日は個人的に教わった「梅干し」の話しをします。
2018年の6月末ごろ、大朝地域で梅を10kg収穫しました。
私は大の梅干し好きで、大朝に移住する前からおいしい漬け方を教わりたいと思っていました。昨年は念願かなって、九門明(くもんみょう)集落に住む3人の漬物の名人にアドバイスをもらいながら、「塩」と「シソ」を使った、シンプルでしょっぱい梅干しづくりに挑戦!
収穫した梅は1日水にひたしたあと、ひとつずつへそをとって塩でもみ、瓶に入れました(7月第一週ごろ)
塩は梅の重さに対して23%いれました。これだけ入れたら常温保存に少なくとも5年は耐えられるだろうといわれています(20%でもOK)。塩分が気になる人は、18%ぐらいにしたらよいそうです。ただし高温・高湿のときはカビやすいので冷蔵庫保管がおすすめとのこと。
↑瓶に入れるときに、カビ防止&塩をまんべんなく行きわたらせるため、少量のホワイトリカーを梅にかけています。(アルコールは漬けるうちに飛びます)
重しを置いて数日おくと、梅酢が上がりました。梅が浸るぐらいまで酢が上がれば、重しを取ります。2018年7月20日の土用干しまでそのままにして、今度は赤しその収穫です。
▲家主さんの畑でシソをとりました。
夏は成長が早いので、葉を切ったあと数日おいてはまた切って…を繰り返します。
収穫したシソは、塩でもみ、灰汁をしぼってから冷蔵庫で保管します。これで漬け込む準備は終了!
7月20日になると梅だけだして、3日3晩干しました。(梅酢は捨てずにとっておく)
2日目に梅を全部ひっくり返します。昨年は良い天気が続き、よく乾きました。この時点でいい匂いです。
漬け込みが終わったら、もんでおいた赤しそを引っ張り出して、赤しそ→梅→赤しそ→梅の順で、梅酢の入っている瓶につめていきます。
あとは1年以上ひたすら寝かすだけ!
1年以上といいましたが、食べる分には3か月過ぎた頃からでも大丈夫です。ただ、塩がなじんでいないので、まだ「梅干しの塩がけ」って感じがします。これはこれでおいしいんですけど*
▲半年ほどたったらすっかり梅干しの姿に。おいしかった~!
残りは1年以上おいてから食べようと思います。
筏津集落では「梅の実をだめにすると女性は幸せが逃げる、とくに子宝の運が逃げると言われていて、すべての実を丁寧に漬けていたよ。今思えば、食べ物を無駄にしないようにという意味だったのかも」と教えてくれました。私、おととしに挑戦した時はカビさせてしまったから、ちょっと運が逃げたかしら…とビクビク(((⌒∇⌒;;))))カビたのがショックだったので、この梅漬けは一層気合が入りました。(ちなみに原因は塩が行きわたっていなかったから。少量のホワイトリカーで解決!)
あと、3人の名人以外のいろいろな人(大朝地域在住)に聞いてみると、家庭によって梅の漬け方、干し方が少しずつ異なっていることがわかりました。日照時間、風当たり、湿度など…同じ大朝地域でも条件が違うことが要因みたいです。私が住む家は日当たりがいいものの田んぼの真ん中にあたるので湿度が高く、梅をひたすら干し続けていましたが、湿度が高くない別の家では、毎晩梅酢に戻すというところもありました。面白いですよね~。おいしい梅干しを作るには、同じところに何年も住んで、五感を働かせる必要があるのかも…奥が深すぎる。
柿渋に続き、梅干しづくりも「じっと待つ、様子をみながら進める」ことが求められるものでした。せっかちな私にとっては良い修行になります(笑)