知っているようで知らないふる里のこと。以前から作りたかった地域学の副読本を大朝地域協議会からついに第1号の発刊が出来ました。大朝町史のような何百ページもあって、難解ですべてを網羅したようなものではなく、子供でも理解できる優しく楽しいものを目指しました。
大朝を学ぶシリーズ➊は、大朝の歴史の中で重要な存在である、中世武士の吉川氏を中心とした「吉川氏と大朝」。現在60代70代以上の住民は結構地元の歴史を学んだり聞いたりすることも多かったのですが、最近は少なくなっていて、今の子育て世代は地元の歴史を知らない事も多いようです。そんな状況もあってか、学校現場でも再びふる里を学ぶ時間が作られてきています。
しかし、いざ教えようとしても教材になるもののなく、教えられる地元の研究者も減少しているのが現実で、学校も苦慮していました。その事をお聞きし、今年度から大朝地域協議会として地域を知る・学ぶための資料づくりをすることを決定し、第一弾として「大朝を学ぶシリーズ➊吉川氏と大朝」が完成しました。
当初は、デジタルブックにする予定でしたが、まだまだデジタルでの対応が難しいとのこともあって、デジタル用に作成した原稿をほぼそのまま利用して小冊子にしたものなので、これから1年以内に再度デジタル化したいと考えています。制作にあたっては、多くの地元の皆さまの他、何より、広島・新庄高等学校の卒業生で民俗学の第一人者新谷尚紀先生(NHKのチコちゃんに叱られるに度々出演され、面白い解説と白いひげが印象的な先生)に多大なご指導を頂いてこその上梓となったこともご紹介させていただきます。
この「大朝を学ぶシリーズ➊吉川氏と大朝」は、非売品で、主に大朝の小中学校と保護者世代に配布して活用していただく予定です。これから、第2弾、第3弾も予定しています。
(記事:山本)