5月13日(日)、大朝・鳴滝渓谷入口にある圃場で、新庄のはやし田(大花田植)が行われました。大花田植とは、太鼓・笛・鐘などを鳴らし、歌いながら田植えをする行事です。田の神様であるサンバイを祭って豊穣を願い、また重労働である田植えを楽しくするために、中国地方の山間部で古くから開かれてきました。大朝地域ではかつていくつもの花田植が開かれていたそうですが、現在は新庄郷土芸術保存会による新庄のはやし田のみとなりました。


新庄のはやし田は今年で20年を迎え大きな節目になりましたが、久々に雨が降り、寒さに耐えながらの花田植になりました。レギュラー出演している人によると「今日は過去一番雨が降っているかも。これまでほとんど晴れだったし…」とのこと。実は私は(歌いながら田植えをする)早乙女として出演していたので(しかも鳴滝ははじめて)天気を恨みました・・・(^_^;;)
あいにくの雨でしたが、予定どおりの開催です。
まず田んぼに造花で飾った花鞍をのせた牛が入り、代掻きをします。
※代掻き…田に水を入れて土をかきならし、植えやすくすること。
そのあと、全体をリードするサンバイ(田の神と同じ名前です)がササラを打ち始め、田植歌がはじまり、太鼓や早乙女たちが田んぼに入ります。
▲サンバイ。手に持っているのは竹でできたササラ。たたくと「シャンシャン」と独特な音が出ます。
早乙女は苗をもらい、田植歌に合わせて植え始めます。しるしをつけたロープが張られていて、しるしの手前に植えたらよいので、場所はすぐにわかります。
うしろでは大太鼓、小太鼓、鐘がならび、サンバイや早乙女の歌の掛け合いに合わせて奏でます。
間をぬって、代掻きを続けたり牛をリードしたり、早乙女たちがより植えやすいように動く人たちもいて、田のなかは華やかで、にぎやかです。


途中まで植えたら休憩して、ほおの葉でくるまれたおむすびもらい、その場で食べます。手が泥で汚れているので、葉で支えて食べました。食べ終わったら、葉を田んぼの中に埋めて、再び植えます。
植え終わるまで1時間ぐらいでしょうか。待ち時間は寒かったのですが、田んぼにいる間は集中していたので寒さを感じませんでした。終わったあとは開場中で拍手がおこりました。来場者へは、最後にお餅のプレゼントがありました。
みんなで泥だらけになって笑いあいました(^_^)
植えた稲たちが収穫できますように!